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2009年7月

ハチミツの殺菌作用:抗生物質耐性菌にも効果

<ハチミツの殺菌作用:抗生物質耐性菌にも効果>

 ミツハチは働き者で、巣作り、子育て、花の蜜の採取など休みなく働いています。
 人間様は、彼らの集めたハチミツを一部分けてもらうという生活を、数千年にわたって続けていることになります。

 このハチミツには単に甘みがあるだけでなく、のどの痛みを和らげる効果があるために、カナダでは紅茶やお湯にハチミツを入れて飲んでいました。

 実際、過去の実験で、耳鼻咽喉系の細菌感染症に対して有効で、原因菌を殺菌することが分かっていました。

 今回更に、このハチミツは、このところ重大な問題となってきた、慢性の感染症や抗生物質耐性菌に対しても有効なことが分かった、と言うニュースです。

 シカゴで行われた米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会の年次会議で、オタワ大学のカナダ人研究者が発表したものです(論文タイトル: Effectiveness of Honey on S. aureus and P. aeruginosa Biofilms. Authors: Talal Alandejani, MD (presenter); Joseph G. Marsan, MD; Wendy Ferris, BSc, MLT, MSc; Robert Slinger; Frank Chan, PhD. Date: September 23, 2008.)。

 それによりますと、ニュージーランド産のマヌカハニーとイエメン産のシドルという木から取れるハチミツで実験を行ったところ、これら2種類のハチミツは細菌を完全に殺菌する効果が確認されました。

 また、このハチミツは、緑膿菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌などの11種の細菌に対して有効で、通常使用される抗生物質に比べても遜色のない強い殺菌効果があることが分かったということです。

 特に、慢性的な感染症を引き起こす、副鼻腔、尿道、心臓弁などで形成される細菌集合体にも有効でした。
 さらに、治療が困難な慢性副鼻腔炎を起こす薬剤耐性菌に対しても、強い効果が認められたそうです。

 ただし、すべてのハチミツに同様の能力があるわけではなく、カナダ産のクローバーなどから集めたハチミツはまったく効果がなかったということです。

 これまでのところ、ハチミツのどの成分が細菌を殺すのかは不明で、今後は殺菌のメカニズムの解明する必要とされています。

 さて、日本でも養蜂業が盛んで、ハチミツは健康食品の代表です。
 日本産のハチミツにもその様な効果があるかどうか、気になるところです。

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盲腸炎は大気汚染が原因?

<盲腸炎は大気汚染が原因?>

 ご存知のように、盲腸炎は急性腹痛の症状をともなう病気です。専門的には急性虫垂炎と言います。
 突然、右下腹部が痛み出し、息も出来ないくらいの痛みがおこります。すぐ病院へ行ってみてもらわないと大変なことになります。

 幸い我が家では盲腸炎になった者はいませんが、誰でも盲腸炎にかかる可能性があり、生涯に盲腸にかかる率は7%だそうです。

 さて、大気汚染がひどいに日は、盲腸で入院する人が増えることが分かりました。

 これは、カルガリー大学のGilaad Kaplan博士が、2008年度米国消化器学会で報告したもので、大気汚染が盲腸などの炎症のリスクを高める、と結論されています。

 研究では、1999年~2006年の間に盲腸炎で入院した45,000人について調べました。
 すると、大気汚染の尺度であるオゾン量が高いに日に入院した患者さんが、オゾンの低い日よりも15%も高いことが明らかになりました。

 同様に、二酸化硫黄、二酸化窒素のような汚染物質が多く観察された日にも、盲腸による入院患者さんの数が多かったそうです。
 そして、特に外出する機会の多い夏の期間に多く、これは大気汚染の影響を受けたためとされています。

 今までの研究でも、大気汚染は炎症と関係した疾病を引き起こすことが報告されていますが、この研究者によると、大気汚染が腸組織への血流を悪くし、特に盲腸のような突起物に障害が出やすいのではないかということです。

 さて、盲腸は痛みを感じたら取ってしまえばいいと思っている人がいるかも知れませんが、最近の学説では、盲腸は重要な役割をしていると考えられるようになってきました。
 実際、胎児から11歳までの間には、盲腸の中の内分泌細胞は成長に欠かせない各種な免疫細胞を作り出します。
 即ち、盲腸は免疫機能を高める役割を持つという訳です。

 したがって、耐え切れないほど痛みを感じたり、合併症が起きたり、或いは盲腸がんの場合は、手術をして取ったほうがいいようですが、その他の場合はなるべく盲腸手術をせず、保存療法を行った方が良いようです。

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健康優良女児は、将来乳癌になりやすい

<健康優良女児は、将来乳癌になりやすい>

 健康な女の子を持つ親に、衝撃的な話題です。
 誕生時に体格がよい女の子は、成人してから乳癌になる危険性が高いということが発表されました。

 これは、ロンドン大学衛生及び熱帯医学研究チームのIsabel dos Santos Silva教授らが、60万人以上を対象とした32の研究報告を再調査した結果分かったものです。

 それによりますと、生まれた時の体重、身長及び頭囲は、乳癌のリスクと関係しているということです。
 調査結果では、生まれた時の体重が0.5kg多い子供では、成人した後の乳がんになる頻度が約7%高くなっていました。
 また、身長の高さも強い影響を与えていることが分かりました。
 その子が成人となり、80歳までに乳癌になるリスクは、誕生時身長が51cm以上の女性では100名中11.5名で、49cm以下の女性の10名に比べて1.5多かったそうです。

 そして、この研究者によると、生まれた時の身体の大きさにより、乳癌全体の5%を説明出来るとしています。
 その理由として、より大きな子供は、胎児期にエステロゲンや他のホルモンに曝される率が高く、それが影響しているのではないかということです。
 そして、この乳癌になりやすい危険率の程度は、アルコール摂取による危険率とほぼ同等なのだそうです。

 今のところ、出生前の環境が、将来乳癌のリスクにどのように影響するかは、ほとんど分かっていません。
 更に、乳癌は複雑な疾病であり、女性の人生を通していろんな因子が関係していると考えられますが、今回発表された、生まれた時の身体が大きいと言うことは、その内の因子の一つと云えそうです。

 しかしながら、生まれた時は誰でも体格の良い方がうれしいですし、また生まれた時の体格をいまさらとやかくいえません。

 今出来ることは、バランスの取れた食事をして健康体重を維持し、禁煙、飲酒を控えめにするなどが、乳癌の予防に有効なのではないでしょうか?

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音楽療法は劇的な効果。家族にとっても!

<音楽療法は劇的な効果。家族にとっても!>

 音楽療法はいろいろな病院で取り入られています。
 失礼ながら、その効果にはいまいち疑問でしたが、最近の研究によると患者さんのメンタル面、身体面で劇的に効果があることが確認されたそうです。

 特に今回行われた研究は、かなり重い病気に対して音楽療法が本当に有効かどうかを調べたものです。
 これは、クリーブランド音楽療法センターのLisa M. Gallagher氏が、テネシー州ナシュビルでひかられた全米疼痛マネージメント会議(2008年9月9日)で発表したものです。

 調査では、様々な慢性疾患や悪性疾患を持つ患者に対する音楽療法の有効性を調べました。
 対象患者さんとしては、癌、非癌性腫瘍、疼痛、鎌状赤血球症、大動脈瘤、ガードナー症候群、エイズ、神経変性疾患など、生命を脅かす重大な疾患を持つ約200名の患者さんについて、2000年~2002年間に調べました。
 なお、患者さんの年齢は、24歳~87歳で、平均60歳。60%は女性患者で、30%の人は何らかの音楽的な素養を持っていたという事です。

 患者さんが聞きたい音楽を約25分間流し、また、時には好きな歌も歌ってもらいました。 その間には患者さん家族も参加してもらったそうです。
 
 すると、患者さんの不安、精神的状態、疼痛、呼吸の乱れ等が大幅に改善される事が確認できました。
 また、患者さんの80%以上が、音楽療法の後では気分が良くなったと回答したそうです。

 実際、身体の動き、表情、他の人との会話の頻度なども顕著に改善しており、このような効果は音楽的な素養のあるなしに関係がなく、また男女ともに効果が認められたということです。
 更に、介護している家族にも精神的な余裕を与えることができ、看護の疲れが癒されたと答えています。

 以上の結果から、この研究チームは、「音楽療法は、疼痛、不安、うつ症状、更に重体の患者さんの精神的活動に対しても劇的な効果をもたらす。音楽は世界の共通言語であり、患者さんだけでなく、介護をする家族にとって非常によいことが改めて確認できた」と結論しています。

 このように音楽療法はなかなか有効な方法のようです。
 詳しくお知りになりたい方は是非、全米音楽療法協会のホームページをご覧ください(American Music Therapy Association.:http://www.musictherapy.org/faqs.html)。)

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妊娠中に魚類を多く食べ、かつ母乳で育てると、子供の発育がよくなる。

<妊娠中に魚類を多く食べ、かつ母乳で育てると、子供の発育がよくなる。>

 デンマークで行われた母親と乳幼児に関する研究によると、母親が妊娠中に魚を多く食べ、また母乳で育てると、子供の身体及び知能の発育が良くなることが分かりました。
 この妊娠時期の魚の摂取の効果と、母乳の効果は、それぞれ別々に有効だったそうです。
 以前にも、同様の報告が米国や英国で行われていましたが、今回の研究で改めて確認されたことになります。

 研究は、デンマークStatens Serum研究所のEmily Oken助教授らが、米国ハーバード大学と共同でおこなったもので、American Journal of Clinical Nutrition誌(Vol. 88, No. 3, 789-796, September 2008)に報告されたものです。

 研究は、デンマーク・バース・コンホート研究に参加した、新生児を持つ母親25,446人を対象にし、妊娠後の子供の発育や妊娠期中食事内容などについて、聞き取り調査しました。
 また、子供が6ヶ月になった時点での、はいはいや立つ・座るなどの動作、音声の聞き分やまねることが出来るかなどを調べました。
 更に、18ヶ月目には、階段の登り降り、靴下を自分で脱げるか、カップから水を直接飲めるか、絵を描いたり出来るか、言葉などを発するか、自分で歩けるかなどを調べたそうです。

 その結果、妊娠時期に魚を多く摂った母親の子供は、より動きが活発で、知能の発育も良いことが明らかになりました。
 例えば、妊娠中に魚をほとんど食べなかった母親の子供では、18ヶ月目には5.7%の子供が発育度が悪いとの判定結果だったのに対し、魚を多く摂った母親の子供では3.7%で
した。
 また、魚をあまり摂らなかった人に比べて、多く摂った母親(平均1日あたり60グラム)
では、6ヶ月目での発育成績が高かった子供は25%、18ヶ月目では約30%が高いスコアを得たそうです。

 同様に、長期間の母乳で育てた場合でも乳幼児の発育がよく、特に18ヶ月目にその差が大きくなっていることが明らかになりました。

 その理由として、魚や母乳に含まれているオメガ-3脂肪酸が、そのような効果をもたらしたと考えられるそうです。

 今回の研究によると、妊娠時期に週3回以上魚を食べると、子供の発育が良くなるとさ
ていますので、妊娠中の方は是非魚を多く摂るようになさってくださいね。

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ビタミンは、高齢者の脳萎縮を抑える

<ビタミンは、高齢者の脳萎縮を抑える>

 肉類、魚類、ミルクなどの含まれるビタミンが、高齢者の記憶力低下を防ぐことが、最近の研究でわかりました。
 これは、オックスフォード大学David Smith教授らが、Neurology誌(2008, September issue)に報告したものです。

 研究は、61歳~87歳の107人のボランティア高齢者を対象に、5年間にわたって調べたものです。
 まず、このボランテイァ高齢者を、ビタミンB12摂取レベルにより3群に分けて、脳の萎縮度との関係を調べました。

 すると、ビタミンB12レベルの低い高齢者の場合、高い人に比べて脳の萎縮は6倍以上早く進むことが明らかになったそうです。

 この結果から、ビタミンB12レベルを高く保っていれば、高齢化に伴う脳萎縮を抑制できると結論しています。
 今後は、既に脳の萎縮が起こった人を対象にして、ビタミンB12の効果を調べる予定とのことで、その結果が期待されています。

 さて、高齢者の場合、5人中2人がビタミン不足であるといわれています。
 肉、レバー、魚、ミルクなどにはビタミンB12が多く含まれていますので、これらの食品を多く摂って、痴呆にならず、いつまでも元気に過ごして頂きたいと願っております。

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父親が高齢だと、子供は躁うつ病などの精神疾患になりやすい。

<父親が高齢だと、子供は躁うつ病などの精神疾患になりやすい。>

 最近、躁うつ病などの精神疾患の子供が増え続けています。
 勿論、社会的や家庭内環境の問題もありますが、今回、父親の年齢と密接な関係があることが明らかになりました。
 それによりますと、子供ができた時の父親の年齢が29歳以降から徐々にリスクが高くなり、55歳以後だと非常に高い危険率になっていたと言うことです。

 今までも父親の年齢が高くなると、その子供は統合失調症や自閉症になる率が高まることがわかっていました。
 今回、更に躁鬱病についても強い関連があることが分かったという訳です。

 これは、スェーデンのカロリンスカ研究所のEmma Frans氏が、Archives of Psychiatry誌に報告したものです。
 研究では、躁鬱病と診断された13,428人の子供と、その父親の年齢の関係を調べました。
 同時に、母親の年齢、兄弟姉妹、およびその他の健康上の問題を考慮に入れて分析したところ、子供の躁鬱病の頻度と父親の年齢との間には、密接な関連があることが明らかになりました。

 父親が55歳以上の時の子供の場合、その子供が躁鬱病になる頻度は、父親が20-24歳の子供に比べて、1.37倍に増加していたということです。

 さて、男性は一生を通して精子を作り出します。
 この精子を作り出すプロセスでは、DNAのコピーを繰り返しますので、丁度コピー機で何度もコピーを続けるとだんだんと不鮮明になるのと同じように、DNAの読み取りが不正確になっていきます。
 一生の間には、膨大な数の精子を作る必要がありますので、年齢が高くなるにつれて、DNAのエラーを生ずる頻度が高くなると言う訳です。

 母親も高齢になると流産になったり、様々な出産の問題が多くなります。
 出産を決意される方は、なるべく早い方がよさそうです。

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食事のスピードが、肥満の原因

<食事のスピードが、肥満の原因>

 ガツガツ食べると、肥満になるリスクが倍に増えることが、日本人研究者の研究により明らかになりました。
 これは、大阪大学の研究者らが、3000人の食習慣を調べてわかったもので、英国医学誌British Medical Journal(2008, October issue)に報告されたものです。

 十分食べたことを体に知らせる、情報伝達機能に問題が生じるためで、逆に意識的に食べるスピードを遅くすると、肥満の防止になり得るということです。

 研究は約3,000人のボランティアの参加者を対象にしたもので、食べるスピードが速いと思っている人、特に早くないと考えている人それぞれ約1,500人について、食事のスピード、満腹感、肥満になる割合を調べました。

 すると、自分は早食いと考えている人では、肥満になる頻度が84%高くなっていたそうです。
 とくに、女性の場合では、2倍肥満になる確率が高くなっていました。
 また、おなかが満腹になっても食べ続ける傾向のある人は、肥満の割合が3倍になっていました。

 その理由としては、おなかが一杯になった時に、"もうこれ以上食べるのをやめよ"と脳に指令を出す情報伝達経路が抑制されており、そのため食べ過ぎるのだそうです。
 また、早く食べ過ぎると、満腹を感ずる前に、次の食べ物を口に入れてしまうことになり、これも原因の一つのようです。

 過去の人類の歴史を見ると、食料が少ない時期が大半で、他人よりも早く食べることが生存するためには重要な課題でした。
 しかし、現代では、発展途上国はさておき、先進国の間では食料は十分にある状況となっています。
 特に他人と争って早食いする必要がありませんので、ゆっくりと食事をなさってください。
 食べるスピードを遅くする、シブトラミンという抗肥満薬も開発されているということですが、"20回以上噛んでから、飲み込む"のが当面よさそうですよ。

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妊娠中の携帯電話は、将来、子供の行動異常を起こす

<妊娠中の携帯電話は、将来、子供の行動異常を起こす>

 妊婦さんへの警告です。
 携帯電話を妊娠中に使用しつづけると、お腹の子供に影響し、将来何らかの行動異常を引き起こすリスクがあることが、報告されました。

 これはは、Epidemiology誌(2008, September issue)に、デンマークの研究者が報告したものです。
 研究では、デンマークの13,000人の妊婦さんについては15年間、生まれた子供については、7歳になるまでの長期間の追跡調査をしました。

 その結果によりますと、先ず、母親が携帯電話で話している時には、胎児の心拍が影響されることが分かりました。
 そして、妊娠中に携帯電話を使用していた場合には、その子供が生まれ成長した後に、注意欠陥・多動性障害児となるリスクが、54%も高くなっていました。
 また、母親の妊娠時期だけでなく、出産後も子供が7歳になるまでに携帯電話で遊んでいた子供にも、同様の障害が多く発生していました。
 携帯電話に曝されていなかった子供に比べて、このようなリスクは80%以上高くなっていたということです。
 更にこれらの子供は、情緒障害のリスクが25%、多の子供と一緒に遊ぶ事が出来ないなども24%高くなっていることがわかりました。

 以前から、携帯電話とがんの発生などの問題が取り上げられています。
 今のところ結着はついていませんが、少なくとも健康面の利益があるとは云えないようです。
 携帯電話を手放せない人は、必要の無い時は電源を切るなどの対策が必要のようですね。

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